「フリーランスになりたいけど、実績がなくて不安…」
「ポートフォリオって、どうやって作ればいいの?」
これは、フリーランスを目指す方が必ずぶつかる壁です。特に、独立したばかりや未経験のジャンルで活動を始める場合、「見せられる実績がない」と感じてしまうのは当然のこと。
でも、安心してください。
実績ゼロからでも、信頼を得られるポートフォリオの作り方はあります。
このステップ④では、ポートフォリオを通じてあなたの強みを“見える化”し、クライアントから「この人にお願いしたい」と思ってもらうための具体的な方法を紹介します。
※この記事は「フリーランスになるための7つのステップ」シリーズの一部です。
まずは全体の流れを把握したい方はこちらをご覧ください。
▶ フリーランスになるには?7つのステップで始め方をやさしく解説【完全ガイド】
なぜポートフォリオが必要なのか?
フリーランスにとって、ポートフォリオは“営業資料”であり“信頼の証”でもあります。
クライアントは、あなたの人柄やスキルを初対面で判断するための材料が必要です。
そのために最も重要なのが、「何ができるか」を明確に伝えるポートフォリオなのです。
ただし、実績が少ない段階でも大丈夫。大切なのは「見せ方」や「構成」です。
クオリティがすべてではなく、あなたがどんな仕事を得意とし、どんな価値を提供できるのかを伝えることこそが目的なのです。
実績がない場合のポートフォリオの作り方
まだ案件を受けたことがない、という方でも以下のような工夫で“見せられるもの”を用意できます。
① 模擬制作・自主制作を掲載する
実案件でなくても、練習や趣味で作った作品を載せてOKです。
例:
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Webデザイン → 架空の店舗サイトを作る
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ライティング → 想定読者向けの記事を書く
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動画編集 → 自分の趣味チャンネルの編集事例
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SNS運用 → 自分のアカウントの成長過程
“これは練習用です”と明記すれば、むしろ誠実な印象になります。
クライアントは「仕事を任せられる力量があるか」を見ています。
② 自分の得意分野をテーマにする
たとえばライターであれば、過去の経験に基づいた記事(例:営業経験 → ビジネスノウハウ系記事)を制作すれば、自分の専門性を活かせます。
経験がそのまま“テーマ”になるため、実績がなくても説得力のある内容になります。
③ SNSやブログもポートフォリオになる
情報発信をしている方は、それ自体が「自分を表すコンテンツ」になります。
フォロワー数やエンゲージメントが少なくても問題ありません。
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「誰に向けて何を発信しているか」
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「どんな反応があったか」
といったエピソードが伝われば、信頼につながります。
ポートフォリオに入れるべき基本構成
以下の要素を押さえておけば、シンプルでもしっかり伝わるポートフォリオが作れます。
① 自己紹介・プロフィール
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名前(屋号でもOK)
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経歴や実績(業務経験、関連スキル)
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得意分野や価値観
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活動エリア(全国・オンライン対応 など)
ポイントは、「人柄」と「信頼感」を伝えること。顔写真やアイコンがあるとより親近感が生まれます。
② 提供サービス・できること
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提供できるサービス一覧
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対応できる業務範囲
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料金や納期の目安(できれば)
ステップ③で設計したサービス内容を簡潔に伝えましょう。具体的な言葉で説明すると印象が良くなります。
例:
× ライティングができます
◎ SEOを意識したオウンドメディア向け記事を執筆できます
③ 実績・制作事例(あれば)
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制作物のキャプチャやリンク
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案件概要・目的・工夫した点などを簡潔に解説
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担当範囲(例:構成・執筆・編集 など)
実案件でなくても、自主制作の内容を「企画意図+成果物」として見せれば十分です。
④ お問い合わせ・連絡方法
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メールアドレス
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お問い合わせフォームのURL
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SNSのDMなど
「お問い合わせはこちら」などの導線をしっかり設けて、次のアクションにつなげましょう。
ポートフォリオの見せ方・届け方
せっかく作ったポートフォリオも、「誰にも見てもらえない」と意味がありません。
以下のような方法で積極的に見せていきましょう。
① ポートフォリオ用のWebページを作る
無料で作れるポートフォリオサイトやブログ、Notion、STUDIOなどを活用して、見やすく整理しましょう。
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Web系 → STUDIO、WordPress、Note、GitHubなど
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書類系 → PDFにまとめてメールで送る
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手軽に → CanvaやNotionでテンプレート作成
「見た目が整っていること」よりも、「伝えたい情報がまとまっているか」が大切です。
② SNSや名刺と連携する
X(旧Twitter)やInstagramのプロフィール欄、名刺・営業資料などにポートフォリオのリンクを入れれば、自然な形でアピールができます。
「固定ツイートにポートフォリオ」「自己紹介にサービス概要」なども有効です。
③ クライアントへの提案資料として使う
提案の場面では、相手に合わせてポートフォリオをカスタマイズして送ると好印象です。
たとえば、「御社の業界に近い事例をピックアップ」したバージョンを作るなど、ひと手間が差別化につながります。
実績ゼロでも信頼を得る3つのポイント
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見せ方を工夫する
「制作の意図」「工夫したこと」などを丁寧に添えると信頼感が増します。 -
継続的に更新する
最新の情報を追加・整理し続けることで、成長をアピールできます。 -
“人柄”が伝わる内容にする
文章やプロフィールで「一緒に仕事したい」と思わせることが重要です。
クライアントは「この人と仕事がうまくできそうか?」を見ています。スキルだけでなく、誠実さやコミュニケーション力もポートフォリオで伝えられます。
次はステップ⑤【手続き編】へ進もう
ポートフォリオが整ったら、いよいよフリーランスとしての開業手続きや税金の準備に進みましょう。
開業届の出し方、青色申告のメリット、帳簿の管理方法など、はじめに知っておきたいことをわかりやすくまとめていきます。