Webデザイナーとコーダー、どっちを選ぶ?両方やってきた結論

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。

「Webデザイナーとコーダー、どちらを目指すべきか」という質問をよく見かけます。結論から言うと、どちらか一方に決める必要はありません。

私はWeb制作に14年関わり、デザイン側から入って実装に寄っていきました。派遣・正社員・フリーランスのすべてを経験し、数十社の現場を見ています。その中で分かったのは、この2つは順番の問題であって、二者択一ではないということです。

職種そのものの違いを知りたい場合はコーダーとWebデザイナーの違いを先に読んでください。この記事は「どちらを選ぶか」に絞ります。

目次

結論:迷ったらコーディングから入る

理由は3つです。

  • 成果が目に見えるので学習が続きやすい
  • 案件が継続しやすいため、収入が安定しやすい
  • あとからデザインに寄るほうが、逆より易しい

ただしこれは「デザインをやるな」という話ではありません。先にどちらを仕事になる水準まで持っていくかという順番の話です。

判断軸1:どちらが続けやすいか

コーディングは進捗が見える

書いたコードがそのまま画面に出るので、進んでいる実感が得られます。学習の初期はこれが大きく効きます。

デザインは正解がないぶん、手が止まりやすい

デザインには「これで完成」という明確な線がありません。慣れるまでは、どこまでやればいいのか分からず止まりがちです。

正直に書くと、私は最初「コーディングが嫌いな人」でした。デザイン側から入ったからです。それでも実装を続けられたのは、成果が目に見えたからだと思います。

判断軸2:どちらが仕事になりやすいか

継続案件になりやすいのは実装側

デザインは「1本作って納品して終わり」になりやすいのに対し、実装は公開後の修正や追加ページで仕事が続きます。月額での契約も組みやすくなります。

エージェント経由の案件は実装寄りが多い

私はフリーランスエージェントに7社登録しましたが、紹介される案件は実装を含むものが中心でした。門前払いはゼロで、聞かれたのは経歴・得意分野・週何日働けるかの3点だけです。技術テストもありません。

提示されたのはどこも月50万円台でした。デザイン単体で受けるより、実装まで対応できたほうが案件の母数が増えます。

デザイン単体で受けるときの注意

デザインだけで受ける場合は、修正回数の上限を最初に決めておかないと時給が一気に下がります。「1本いくら」ではなく「1本に何時間かかるか」で判断してください。

判断軸3:収入はどう違うか

職種より「対応範囲」で決まる

よく「コーダーのほうが年収が高い」と言われますが、正確には実装まで対応できる人のほうが高いというだけです。デザイナーでも実装まで見る人は同じ水準になります。

対応範囲 収入の傾向
デザインのみ 案件単位。規模と修正回数に左右される
実装のみ 月額契約になりやすく安定する
デザイン+実装 一人で完結するため単価が上がりやすい
要件定義から一貫 相談相手として扱われ、単価の性質が変わる

現実的な水準は月50〜60万円台

誤解のないように書いておきます。エージェント経由でフリーランスとして働く場合、継続的に見込める水準は月50〜60万円台です。年収にすると600万円前後になります。

複数案件を並行して受けた月には、それを大きく超える月収になったこともあります。ただしそれは案件が重なった月の一時的な数字であって、毎月続く金額ではありません。月ごとの最大値ではなく、継続して見込める水準で考えたほうが生活設計を誤りません。

具体的な単価の分布はコーダーの単価相場、上げ方はコーダーの単価の上げ方にまとめています。

判断軸4:性格で選ぶなら

デザイン寄りが合う人

  • 「なぜこうしたか」を説明するのが苦にならない
  • 人の反応を見ながら調整するのが好き
  • 正解がない状態でも手を動かせる

実装寄りが合う人

  • 細かい違いが気になる
  • 決まりごとを守るのが苦にならない
  • 分からないまま進めず、確認できる

ただし性格判断はあくまで参考程度にしてください。私は「向いていない」と思った時期がありましたが、続けています。適性の詳細はコーダーに向いている人・向いていない人にチェックリスト付きでまとめました。

実際には、境界はかなり曖昧です

肩書きだけが変わることがある

私はキャリアの途中で、やっている作業がほとんど変わらないまま「WEBデザイナー」から「フロントエンドエンジニア」に肩書きが変わったことがあります。単価はそのとき上がりました。

市場が見ているのは職種名ではなく、どこまで対応するかです。

現場の規模で役割が変わる

  • 30名規模で制作を回している現場:分業が前提。レギュレーション遵守と事故を出さないことが最優先
  • 制作担当が実質1名の現場:デザインも実装も、導線設計やコンテンツ立案まで一人で見る

私は両方を経験しましたが、必要とされる能力がまったく違いました。職種で悩むより、どちらの現場が合うかを考えるほうが実用的です。

求人票の職種名は当てにならない

「Webデザイナー募集」でもコーディングが業務の中心だったり、その逆もあります。職種名ではなく業務内容の記述を読んでください。

両方できると、何が起きるか

一人で案件を完結できる

小規模なサイトなら、ヒアリングからデザイン、実装、公開まで一人で受けられます。間に人が入らないぶん、手元に残る金額が変わります。

相手の言葉が分かる

  • デザイナー側:実装できない指示を出さなくなる
  • コーダー側:なぜこの余白なのかが分かる

私は要件定義からリリースまで一貫して担当する案件も受けてきました。両方の言葉が分かること自体が、単価の理由になります。

ただし工数は増える

注意点も書いておきます。「デザインもやります」と言った結果、単価は据え置きで作業量だけ増えるケースがあります。兼任するなら、必ず時給換算で確認してください。

経験年数で、答えが変わる

「どっちがいいか」の答えは、今どの段階にいるかで変わります。私が見てきた範囲での目安を書きます。

0〜1年目:片方に集中する

この時期に両方へ手を出すと、どちらも案件で使えるレベルに届きません。1つを、人に見せられる水準まで持っていくことだけを考えてください。

1〜3年目:もう一方の基礎に触れる

実務が回り始めたら、隣の領域の基礎を入れます。実装側なら「なぜこの配置なのか」、デザイン側なら「これは実装できるか」が分かる程度で十分です。この時期に案件の幅が一段広がります。

3〜5年目:対応範囲を決める

ここで単価が分かれます。実装だけを続けるのか、要件を決める側に入るのか。私の場合、肩書きが変わって単価が動いたのはこの段階でした。

5年目以降:職種名で語らなくなる

ある程度やっていると、「コーダーです」「デザイナーです」という名乗り方をしなくなります。「この範囲まで対応できます」という説明のほうが、相手に伝わるからです。

両方を経験して、実務で効いたこと

1. 実装できない指示を出さなくなる

デザイン側で最も価値があるのはこれです。ブラウザで再現できない表現や、文字数が増えたときに破綻するレイアウトを、事前に避けられます。

2. 「なぜこの余白か」が分かる

実装側では、指定どおりに組むだけでなく意図を汲んだ調整ができるようになります。ただし勝手に変えるのは事故のもとなので、気づいた時点で確認します。

3. 素材の受け渡しで揉めなくなる

画像の切り出し、解像度、ファイル形式。ここを誰がやるか決めていない案件は必ず途中で止まります。両方の作業を知っていると、着手前に決めておくべき項目が分かります。

4. 見積もりの精度が上がる

片方しか知らないと、もう一方の工数を読み違えます。結果として安く受けてしまい、時給が下がります。

5. 事業側の理由で説明できる

私がこの仕事に入ったときの役割は、メーカーのWeb担当でした。ECの運営、LP制作、メルマガ、広告運用まで含まれていて、制作はその一部です。

結果的にこれが強みになりました。「なぜこの実装・このデザインなのか」を事業側の言葉で説明できると、作業者ではなく相談相手として扱われます。

学ぶ順番の目安

実装から入る場合

  1. HTML/CSS(模写で手を動かす)
  2. レスポンシブ対応
  3. JavaScriptの基礎
  4. WordPressなどのCMS構築

私はHTML/CSSからJavaScriptに進むまで数年空いてしまい、そのぶん遠回りしました。実例はコーダーの独学期間に書いています。

デザインから入る場合

  1. Figmaの操作
  2. 既存サイトのトレース
  3. 配色・余白・フォントの型を覚える
  4. HTML/CSSの基礎(実装可否を判断するため)

どちらから入っても、最後にもう一方の基礎に触れておくと仕事の幅が変わります。Figmaで何を覚えればいいかはコーダーのFigma入門にまとめました。

迷っている時間がいちばんもったいない

どちらを選ぶかで止まっている人に伝えたいのは、入ってから変わるということです。私はデザインから入って実装に寄り、肩書きも何度か変わりました。

今どちらが好きかで決めなくていいので、まず片方を仕事になる水準まで持っていってください。もし既に実務経験があるなら、Midworksのようなエージェントに登録して今の経歴がいくらで評価されるかを聞くのが、いちばん早い現在地の確認方法です。評判はMidworksの評判に、登録先の比較はフリーランスコーダーにおすすめのエージェントにまとめています。

よくある質問

Q. 未経験からならどちらが就職しやすいですか

実装を含む求人のほうが数は多い印象です。ただし「Webデザイナー募集」に実装業務が含まれることも多いため、職種名での比較にはあまり意味がありません。

Q. デザインセンスがなくても大丈夫ですか

実装側なら問題ありません。むしろ求められるのは正確さと段取りです。デザイン側でも、センスより「なぜこうしたか」を説明できることのほうが評価されます。

Q. コーダーからデザイナーには移れますか

移れます。ただし逆より難しいと感じています。実装は正解が明確ですが、デザインは正解がない中で決める仕事だからです。

Q. AIが出てきたら、どちらも不要になりませんか

どちらも「決める」「確認する」部分は残ります。作る速度が上がったぶん、判断する仕事の比重が上がっています。この点はコーダーの将来性で詳しく書きました。

Q. 両方やると中途半端になりませんか

同時に始めるとそうなります。片方を仕事になる水準まで持っていってから、もう一方に触れる順番なら問題ありません。

Q. 会社員とフリーランス、どちらで始めるべきですか

実務経験がないうちは会社員のほうが安全です。現場のレギュレーションや進め方は、独学では身につきません。私も派遣・正社員を経てからフリーランスになりました。

Q. 年齢が上でも大丈夫ですか

制作の現場では、年齢より「何ができるか」が見られます。私が7社のエージェント面談で聞かれたのは経歴・得意分野・稼働日数の3点だけで、年齢の話にはなりませんでした。

Q. 副業から試せますか

試せます。副業が認められているなら、いきなり辞める必要はありません。小さい案件を1本受けてみるだけで、向き不向きの判断材料は十分に得られます。

まとめ

  1. 迷ったらコーディングから。成果が見えるので続けやすい
  2. 継続案件になりやすいのは実装側
  3. 収入差は職種ではなく対応範囲で決まる
  4. 継続して見込める水準は月50〜60万円台。突出した月の数字で判断しない
  5. 求人票は職種名ではなく業務内容を読む
  6. 兼任するなら時給換算で確認する

2つの職種の違いそのものはコーダーとWebデザイナーの違いで詳しく比較しています。

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