コーダーの単価の上げ方|順番を間違えなければ上がる7ステップ

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。

コーダーとして働いていて、「作業量は増えているのに単価が変わらない」と感じている人は多いと思います。私自身、時給に直すと714円にしかならない条件で働いていた時期がありました。月140時間動いて10万円です。

その後、同じHTML/CSSの作業をしながら時給3,400円の案件に移りました。技術が急に伸びたからではありません。単価が決まる場所と、動かす順番を知らなかっただけでした。

この記事では、コーダーが単価を上げるための手順を、実際に効いた順に7つ整理します。相場そのものを知りたい場合はコーダーの単価相場を先に読んでください。

目次

結論:単価は「交渉」ではなく「順番」で上がる

単価アップというと交渉術の話になりがちですが、実際に効くのはもっと手前の工程です。

  • 契約前の提示額で、ほぼ決まる
  • 更新時の改定で動かせる幅は、そこまで大きくない
  • それより「どこ経由で案件を取っているか」のほうが影響が大きい

つまり、今の契約の中で頑張って交渉するより、次の契約の入り方を変えるほうが速いということです。

まず理解する:単価が決まる場所は3つしかない

1. 契約前の提示額(ここが8割)

参画前に提示される金額が、その案件の上限をほぼ決めます。あとから2割上げるのは大変ですが、最初から2割高い案件に入るのは普通に起こります。

2. 更新時の改定

継続案件では更新のたびに見直しの機会があります。ただし上がり幅は数万円単位で、劇的には動きません。

3. 商流(何次請けか)

自分では変えられませんが、選ぶことはできます。同じ作業でも、間に入る会社が多いほど自分の取り分は減ります。

この3つのうち、自分の努力で最も動かせるのは1番です。だからこの記事も、そこから始めます。

ステップ1:自分の「市場価格」を数字で知る

社内の評価と市場価格は別物

今の単価が安いのか妥当なのかは、外の数字を見ないと分かりません。私は正社員のとき年収300万円で、残業も休日出勤もありました。当時は「こんなものだろう」と思っていましたが、独立後の年収は600万円になりました。やっている作業内容はほとんど変わっていません。

7社に登録して分かったこと

私はフリーランスエージェントに7社登録しました。全社で聞かれたのは経歴・得意分野・週何日働けるかの3点だけで、技術テストはありませんでした。門前払いされた会社はゼロです。

そして提示されたのは、どこも月50万円台でした。1社だけなら「その会社の基準」ですが、複数社で同じ数字が出れば、それが市場価格です。

移籍する気がなくても聞いていい

「今すぐ案件を変える気はないのに登録するのは失礼では」と思うかもしれませんが、面談は情報収集で問題ありません。相談も登録も無料で、断っても何も起きません。

最低2社、できれば3社で同時期に聞いてください。数字を並べた瞬間に、自分の位置が分かります。どこに登録するかはフリーランスコーダーにおすすめのエージェントで比較しています。

ステップ2:希望額を自分から先に言わない

先に言った金額が上限になる

面談で「ご希望はいくらですか」と聞かれたとき、先に金額を出すと、それより上は提示されません。相手は「その金額で受けてくれる人」として扱うからです。

そのまま使える返し方

「私のスキルセットだと、どのくらいのレンジになりますか。まずそこをうかがってから相談させてください。」

これで失礼になることはありません。相場を先に相手に言わせるのが、いちばん簡単な単価アップです。

ステップ3:対応範囲を「1つだけ」広げる

なぜ1つなのか

スキルを増やそうとして手を広げすぎると、どれも案件で使えるレベルに届きません。提案される案件の帯が変わるのは、1つ足したときです。

コーダーが足すなら順番がある

  1. WordPress構築 — 制作会社の案件で需要が安定している
  2. JavaScript — 実装できる範囲が一段広がる
  3. 要件定義・設計への関与 — ここに入ると単価の性質が変わる

WordPressが必要かどうか迷っている人はコーダーにWordPressは必要かで判断材料をまとめています。

肩書きは後からついてくる

私はキャリアの途中で、やっている作業はほとんど同じなのに「WEBデザイナー」から「フロントエンドエンジニア」に肩書きが変わったことがあります。単価はそのとき上がりました。

つまり、市場が評価しているのは作業そのものではなく「その作業をどの職種の枠で見るか」です。呼ばれ方が変わる位置まで範囲を広げると、数字が動きます。この差についてはコーダーとフロントエンドエンジニアの違いで詳しく書いています。

ステップ4:商流の浅い案件を選ぶ

同じ作業でも取り分が違う

発注元から自分までの間に会社が3社入っていれば、その分だけ手元に残る金額は減ります。作業内容も納期も同じなのに、です。

面談で聞いていい質問

遠慮する必要はありません。次の2つは普通に聞けます。

  • 「この案件は何次請けにあたりますか」
  • 「エンドクライアントと直接やり取りする場面はありますか」

手数料を開示している会社かどうかも見る

エージェント経由の場合、クライアントの支払額から手数料が引かれます。ただしこの率を公表している会社は多くありません。私が調べた範囲では、PE-BANKのように10〜15%と明示している会社は少数派でした。

手数料が見えない会社が悪いという話ではありませんが、同じ「月55万円」でも、元の発注額がいくらだったかは全く違います。手取りを重視するなら、開示している会社を比較対象に1社入れておくと判断の軸ができます。

答えを渋る場合は、それ自体が判断材料になります。エージェント経由と直接取引の違いはエージェントと直営業の比較にまとめています。

ステップ5:更新の1か月前に相談する

タイミングを外すと通らない

単価の相談が通りやすいのは、契約更新の1か月ほど前です。稼働実績があり、現場としても引き継ぎコストを避けたい時期だからです。参画直後や更新した直後に言っても動きません。

根拠になるのは2つだけ

感情や生活事情では動きません。動くのはこれだけです。

  • 稼働実績:継続期間と、遅延を出していない事実
  • 範囲の拡大:契約時の想定を超えた作業をしている事実

特に2つ目が強いです。気づかないうちに引き受けている作業を書き出すだけで、根拠は作れます。

そのまま使える言い方

「次回の更新にあたって、単価のご相談をさせていただけますか。当初お話しいただいた範囲に加えて、現在は◯◯まで対応している状況です。」

断られても切られない

更新のタイミングで単価の話をするのは、取引としてごく普通のやり取りです。断られたとしても、それは予算の問題であって評価の問題ではありません。黙って我慢して契約終了を迎えるほうが、はるかにもったいないです。

ステップ6:稼働日数と単価を切り分ける

作業量を増やして稼ぐやり方は限界が早い

単価が上がらないとき、多くの人はまず稼働時間を増やします。これは最初は効きますが、続きません。

私は会社員時代に残業と休日出勤を重ねて、体を壊しかけました。独立したあとも一度は会社勤めに戻っています。時間で埋める戦い方を続けると、単価を上げるための準備をする時間そのものが無くなります。

週3〜4の案件を軸にする選択肢

単価の高い案件を週3〜4で受け、空いた時間を範囲拡大に使うほうが、結果的に年収は伸びます。稼働日数の相談ができるかどうかは会社によって差があるので、面談で最初に確認してください。

健康面をどう守るかはフリーランスの健康管理でも触れています。

ステップ7:安い案件を受けない設計にする

一度下げた単価は戻らない

収入が途切れそうなときに条件の悪い案件を受けると、そこが自分の基準になってしまいます。次の交渉でも「前回はこの金額でしたよね」と参照されます。

切れ目を作らないほうが単価は守れる

だから重要なのは、案件が終わる前に次の相談を始めておくことです。私が複数のエージェントを登録したまま継続しているのは、まさにこの理由です。実際に継続して使っているのは3社です。

1社だけだと、その会社に案件が無い時期に選択肢がゼロになります。Midworksのように保障の仕組みを持つ会社を含めておくと、空白期間の不安が減ります。評判はMidworksの評判にまとめました。

打ち手ごとに、効果が出るまでの時間が違う

単価アップの相談でよくあるのが、「やったのに変わらない」というものです。多くの場合、効果が出るまでの時間が違う打ち手を、同じ物差しで見ているだけです。

打ち手 効果が出るまで 上がり幅の目安
複数社で市場価格を聞く 1〜2週間 大(案件を変えれば即反映)
希望額を先に言わない その面談から
更新時に相談する 更新1サイクル 小〜中
商流の浅い案件に移る 次の契約から
対応範囲を1つ広げる 3〜6か月 大(ただし遅い)
稼働日数を増やす 即日 単価は上がらない

この表で見ると分かりやすいのですが、いちばん速くて上がり幅も大きいのは「聞く」だけの行動です。スキルを増やすのは効果が大きい代わりに時間がかかります。順番を逆にすると、半年やって何も変わらなかったという状態になります。

時給714円だったころに間違えていた3つのこと

1. 忙しさと単価を混同していた

月140時間働いていたので、自分は十分に稼働していると思っていました。しかし稼働時間は単価と何の関係もありません。忙しいほど「今は動けない」と考えてしまい、状況を変える行動が後回しになります。

2. 相談先を1つしか持っていなかった

案件の入り口が1つだと、その条件が世界のすべてになります。比較対象がないので、高いのか安いのかを判断できません。複数社を並べた瞬間に、初めて自分の位置が見えました。

3. 「実績が足りないから」と自分で線を引いていた

登録前は断られると思っていましたが、実際には7社すべてで門前払いはありませんでした。聞かれたのは経歴・得意分野・稼働日数の3点で、技術テストもありません。自分で引いていた線のほうが、現実より厳しかったということです。

同じように「作業内容は変わらないのに収入が低い」と感じている人は、コーダーの年収が低い理由も参考になると思います。

それでも上がらないときに疑うこと

案件の取り方が天井を決めている

クラウドソーシング中心で単価を上げようとすると、どこかで頭打ちになります。単価の分布そのものが違うためです。取り方を変えないまま努力しても限界があります。

実装だけをしている

指示どおりに実装するだけだと、代わりが見つかりやすいため単価は上がりません。「なぜこの実装なのか」を説明できるかで評価は変わります。

相場を知らないまま働き続けている

これが一番多いパターンです。時給714円だったころの私がそうでした。安いこと自体より、安いと気づいていないことが問題です。

単価が上がったあとに起きること

額面が増えても手取りは比例しない

フリーランスは社会保険料を全額自分で負担し、所得税や住民税も後から来ます。月の単価が10万円増えても、使えるお金が10万円増えるわけではありません。

一方で、機材・書籍・通信費などは経費にできます。額面だけで比較せず、手取りベースで判断してください。この論点はコーダーの単価相場で詳しく扱っています。

よくある質問

Q. 経験1年でも単価交渉していいですか

更新のタイミングであれば問題ありません。ただし経験が浅い時期は、交渉より案件の取り方を変えるほうが効きます。まず市場価格を聞くところからで十分です。

Q. 交渉して断られたら気まずくなりませんか

私の経験では、断られても関係が悪くなったことはありません。担当者にとっては日常的なやり取りです。

Q. エージェントの担当者に単価の相談をしてもいいですか

むしろ担当者に言うのが正しい順路です。現場に直接言うと、話が止まることがあります。

Q. 単価が上がるまでどのくらいかかりますか

契約の入り直しなら、次の案件から変わります。既存案件の改定なら、更新サイクル1回分は見てください。

まとめ

コーダーが単価を上げる手順を、効く順に並べ直します。

  1. 複数社に登録して市場価格を数字で知る
  2. 面談で希望額を先に言わない
  3. 対応範囲を1つだけ広げる
  4. 商流の浅い案件を選ぶ
  5. 更新の1か月前に相談する
  6. 稼働日数を増やして埋めない
  7. 安い案件を受けずに済む状態を作っておく

この中で今日できるのは1番だけです。そして1番をやらないと、2番以降は判断のしようがありません。

時給714円で働いていたころの私に足りなかったのは、技術ではなく数字でした。まずは自分の市場価格を聞いてみてください。

登録先の選び方はフリーランスコーダーにおすすめのエージェントで、職種ごとの相場はコーダーの単価相場でまとめています。

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