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「週3日だけ働いて、残りは自分の時間にしたい」。フリーランスを目指す理由として、これはかなり多いと思います。
結論から書くと、コーダーでも週2〜3日の案件は実在します。ただし条件があります。順番を間違えると、収入が落ちるだけで終わります。
私はWeb制作に14年関わり、派遣・正社員・フリーランスのすべてを経験しました。フリーランスエージェントには7社登録し、すべてで面談を受けています。その経験から、実際にどうすれば週3で働けるのかを書きます。
結論:単価が先、稼働日数は後
いちばん大事な原則です。
- 単価が低いまま日数を減らす → 収入が落ちるだけ
- 単価を上げてから日数を減らす → 収入を保ったまま時間が増える
週3を実現している人は、例外なく後者の順番を踏んでいます。「週3で働きたい」は目標であって、手段ではありません。
週3で成立する収入ラインを計算する
月50万円台なら週4でも年収600万円
私が7社のエージェント面談で提示されたのは、どこも月50万円台でした。これは週5日・常駐の水準です。
ここから逆算します。
| 稼働日数 | 月額の目安 | 年収の目安 |
|---|---|---|
| 週5 | 50〜60万円 | 600〜720万円 |
| 週4 | 40〜48万円 | 480〜576万円 |
| 週3 | 30〜36万円 | 360〜432万円 |
単価が同じなら、日数を減らせば比例して減ります。当たり前ですが、ここを直視しないまま「週3にしたい」と言っても実現しません。
だから、まず時給を出す
自分の現在地は時給で見ると分かります。計算は月の収入 ÷ その月に使った時間だけです。打ち合わせ・修正対応・見積もり作成の時間も全部入れてください。
私は条件の悪い案件を受けていた時期、月140時間動いて10万円でした。時給に直すと714円です。この状態で週3にしても、生活が成り立ちません。
その後エージェント経由の案件に移り、時給換算で3,400円ほどになりました。同じHTML/CSSの作業です。週3を考えるのは、この水準に届いてからです。
週2〜3の案件は、どこにあるのか
エージェント経由が最も現実的
私が7社で面談を受けたとき、必ず聞かれた3点がこれです。
- これまでの経歴
- 得意分野
- 週何日働けるか
つまり稼働日数は最初に伝える前提の項目です。遠慮する必要はありません。技術テストもなく、門前払いされた会社もゼロでした。
週3〜4日の常駐に対応しているMidworksのような会社もあります。案件が切れた期間の保障制度があるので、稼働を落とす際の不安が減ります。登録先の比較はフリーランスコーダーにおすすめのエージェントにまとめました。
リモート案件のほうが日数調整しやすい
常駐案件は「週5でチームに入ってほしい」という前提が多く、日数の相談が通りにくい傾向があります。
一方でリモート案件は、成果物と稼働時間で管理されるため、週3〜4の相談が通りやすくなります。リモート比率を公表しているクラウドワークステックは案件の97%がリモート対応と公表しており、この観点では相性が良いサービスです。
制作会社との直接取引
案件単位で受けるため、稼働日数という概念自体がありません。ただし金額の変動が大きいので、これだけを土台にするのは危険です。
私は制作会社の求人情報を見てお問い合わせページから営業し、月に数件(1件あたり数万円)の案件を受注していました。エージェント案件の合間を埋める役割としては機能します。
週3と週4、最初に選ぶなら週4
いきなり週3を狙う人が多いのですが、最初は週4のほうが通りやすいです。理由は3つあります。
1. 案件の母数が違う
週5前提の案件が最も多く、次が週4です。週3まで絞ると候補が一気に減ります。週4なら「1日だけ調整」なので、現場側も検討しやすいのです。
2. 収入の落ち込みが小さい
週5から週3にすると4割減ですが、週4なら2割減です。生活水準を落とさずに移行できるかどうかが、続けられるかを決めます。
3. 実績を作ってから減らせる
まず週4で入り、稼働実績を作ってから更新のタイミングで週3を相談する。この順番なら、相手にとっても判断材料があります。いきなり週3で入るより、通る確率は高くなります。
稼働を減らした時間を何に使うか
ここを決めていないと、ほぼ確実に後悔します。私が見てきた範囲で、うまくいっている人の使い道は次のどれかです。
1. 対応範囲を広げる学習に充てる
最も投資効率が高い使い方です。1つ足すだけで提案される案件の帯が変わります。順番としてはJavaScript、次にWordPressなどのCMS構築です。
私はHTML/CSSからJavaScriptに進むまで数年空いてしまい、そのぶん遠回りしました。実際にかかった期間はコーダーの独学期間に書いています。
2. 2本目の案件を入れる
週3+週2で別案件、という組み方です。収入は維持しつつ、取引先が2つになるのでリスクも分散します。ただし同時期に2社の納期を抱えることになるので、工数管理ができる段階になってからにしてください。
3. 直接取引の営業に充てる
制作会社の求人情報を見て、お問い合わせページから連絡する。私はこの方法で月に数件の案件を受注していました。すぐに成果が出るものではないので、余力のある月にまとめてやるのが現実的です。
4. 休養に充てる
これも正しい使い方です。私は会社員時代に無理を重ねて体を壊しかけました。休むことは、稼働を続けるための準備です。後ろめたさを感じる必要はありません。
週3を通すために、面談で伝えること
「週3希望」だけだと通らない
理由なく日数だけ提示すると、単に条件の悪い候補者になります。伝え方を変えるだけで通り方が変わります。
「稼働は週3〜4日を希望しています。空いた日は学習と、別案件の対応に充てています。稼働日は固定できますし、緊急時の連絡には対応します。」
ポイントは3つです。
- 週3〜4と幅を持たせる(いきなり週3だけだと選択肢が狭まる)
- 空いた日に何をするかを言う(サボりたいわけではないと伝わる)
- 曜日を固定できると言う(チーム側の予定が立つ)
「連絡がつくか」が最大の懸念
現場側が心配しているのは、稼働日数そのものより「稼働していない日に何かあったらどうするのか」です。
ここを先に潰しておくと、話が進みます。稼働日を固定する、稼働外でも連絡は確認する、と伝えるだけで十分です。
希望額を先に言わない
日数の話と同時に金額を出すと、「週3だから安くていい人」として扱われます。「私のスキルセットだと、どのくらいのレンジになりますか」と先に聞いてください。
空いた時間を学習に使う場合の組み立て方は週3勤務でスキルを伸ばす勉強法に、在宅での作業環境は在宅コーダーの集中力を上げる道具にまとめています。
週3で失敗するパターン
1. 単価を上げないまま日数を減らす
最も多い失敗です。収入が落ちて生活が苦しくなり、結局週5に戻ることになります。順番が逆です。
2. 空いた日が埋まらない
週3にしたものの、残り2日を何に使うか決めていないパターンです。時間だけが余り、収入が減った実感だけが残ります。
空いた日の使い道は、先に決めておいてください。学習、別案件、休養。どれでも構いませんが、決まっていないと後悔します。
3. 実質的に週5働いている
契約上は週3でも、稼働外の日に対応を求められて結局フル稼働になっているケースです。契約時に稼働時間の上限を明確にしておくのが唯一の防御になります。
4. 収入源が1つしかない
週3の案件1本だけだと、それが終わった瞬間に収入がゼロになります。入り口は複数持っておいてください。この構造はコーダーの年収が低い理由で詳しく書きました。
週3にたどり着くまでの手順
- 今の時給を計算する(月収 ÷ 実稼働時間)
- エージェント2〜3社で提示額を聞く(今すぐ変える気がなくても可)
- 提示額が今より高ければ、まず週5で単価を上げる
- 単価が安定したら、更新のタイミングで日数を相談する
- 空いた日の使い道を先に決めておく
いきなり4番から入ろうとすると失敗します。1〜3を飛ばさないことが、週3を続けられるかどうかの分かれ目です。単価の上げ方はコーダーの単価の上げ方にまとめました。
私が週3〜4を勧める理由
時間で埋める働き方は続かない
私は正社員時代、残業と休日出勤を重ねて体を壊しかけました。年収は300万円ほどで、時間を使っている実感はあるのに数字は増えませんでした。
フリーランスとして企業に常駐する形に変えたところ、残業が無くなり、年収は600万円ほどになりました。作業内容はほとんど変わっていません。
空いた時間が、次の単価を作る
週5で消耗していると、単価を上げるための準備をする時間そのものが無くなります。週3〜4にして空いた時間を対応範囲の拡大に使うほうが、結果的に年収は伸びます。
私自身、HTML/CSSからJavaScriptに進むまで数年空いてしまいました。時間がなかったことが理由の1つです。
参画したあとの進め方は常駐の最初の1か月にやることに書きました。稼働日数が少ないぶん、報告の重要度が上がります。
契約前に必ず確認する4項目
週3・週4で契約するとき、ここを曖昧にしたまま進めると後で揉めます。
1. 稼働時間の上限
「週3日」だけだと、1日あたりの時間が青天井になります。月あたりの稼働時間の上限と下限を必ず数字で決めてください。多くの案件では時間の幅で契約します。
2. 稼働日の指定
曜日を固定するのか、月内で調整できるのか。チームの定例会議がある日は稼働日にしておくと、参画後の摩擦が減ります。
3. 稼働外の連絡対応
「稼働していない日に緊急連絡が来たらどうするか」を先に決めます。確認はするが対応は翌稼働日という形が一般的です。
4. 契約更新のサイクル
月単位か3か月単位かで、日数を見直せるタイミングが変わります。更新の1か月前が、条件を相談できる時期です。
週3が向いている人・向いていない人
向いている人
- 空いた日にやることが決まっている(学習・別案件・家庭の事情など)
- すでに単価が市場水準に届いている
- 自分で工数を見積もれる
- 収入源を複数持つ準備がある
向いていない人
- 単価がまだ低い(先に上げるべき段階)
- 実務経験が1年未満
- 収入が減ることに耐えられない
- 「なんとなく楽そう」という理由だけ
最後の項目が意外と重要です。週3は楽になる制度ではなく、時間の使い方を自分で設計する働き方です。設計しないまま減らすと、収入だけが落ちます。
よくある質問
Q. 実務経験1年でも週3案件は取れますか
難しくなります。まず週5で経験を積んで単価を上げるほうが早いです。経験が浅い段階では、日数より実績が優先されます。
Q. 週3だと単価を下げられませんか
日数に比例して月額は下がりますが、時給単価まで下げる必要はありません。「週3だから安く」と言われたら、それは条件を見直す合図です。
Q. 社会保険や税金はどうなりますか
フリーランスは社会保険料を全額自己負担します。額面が下がると手取りへの影響は想像以上に大きいので、週3の収入で生活が成り立つかは事前に計算してください。
Q. 週3で契約が更新されないことはありますか
あり得ます。ただしそれは日数だけが理由ではなく、稼働状況全体で判断されます。納期を守り、遅れそうなときは早めに言う。これができていれば、日数を理由に切られることは多くありません。
Q. 副業として週2で受けられますか
会社の規定次第ですが、リモートの案件なら現実的です。まず1件受けてみて、稼働の感覚を掴むのが安全です。
Q. 週3にすると社会的信用は落ちますか
ローン審査などでは年収そのものが見られるため、収入が下がれば影響はあります。大きな借り入れの予定がある場合は、時期をずらすほうが安全です。
Q. 週3の案件は地方でも見つかりますか
常駐前提だと首都圏に集中しますが、リモート案件なら地域による差は縮まっています。「週3」と「リモート可」を同時に条件にすると候補は減るので、どちらを優先するかは決めておいてください。
Q. 週3から週5に戻すことはできますか
できます。むしろ戻せる状態にしておくほうが安全です。私自身、独立後に二度、会社勤めに戻っています。合う働き方は時期によって変わります。
まとめ
- コーダーでも週2〜3の案件は実在する
- ただし単価が先、日数は後。順番を逆にすると失敗する
- 面談では週3〜4と幅を持たせ、曜日を固定できると伝える
- 現場の懸念は日数より「連絡がつくか」
- 空いた日の使い道は先に決めておく
まずやるべきは、日数の相談ではなく自分の市場価格を数字で知ることです。エージェントの面談では稼働日数を必ず聞かれるので、その場で週3の可否も一緒に確認できます。登録も相談も無料です。
登録先の比較はフリーランスコーダーにおすすめのエージェント、実際の単価水準はコーダーの単価相場にまとめています。

